１.【講演内容】42-43/45 -SFセミナー2001瀬名秀明講演録-

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【スライド 42/45】 ＳＦへの提言

【スライド42】ＳＦへの提言

　それでも、これだけでは足りない。ＳＦ自身も変わる必要がある。これは僕からのＳＦへの提言です。

　まず、「これはＳＦじゃない」と今後５年間いわないこと。今日、この場で全員で申し合わせる（笑）。

　「これはＳＦだ」といっても構わないが、これはホラーだよ、とかミステリーだよ、という他ジャンルの評価軸にも寛容になる。他ジャンルからの評価も並列的に受け入れること。

　それから、ＳＦ作家が他ジャンルの小説を書いたときや、他のノンフィクションを書いたときにも、その活動を応援してほしい。

【スライド 43/45】 ＳＦファンへの提言

【スライド43】ＳＦ読者への提言

　　ＳＦ読者への提言としては、まず編集者を教育せよということ。読者カードをたくさん出す。ちゃんと本を買って、売れることを数字で示してやれということですね。

　いま大学生や高校生の人はぜひ編集者を目指してほしい。ＳＦファンの人が編集者になって、あと10人ＳＦ好きの編集者が出れば、おそらく日本の出版はＳＦだらけになると思います。絶対に日本の出版は変わります。

　それから、とにかく買い支えよ。「出たら必ず買え」ということですね。僕自身、ホラーが冬の時代といわれていたときから、モダンホラー・セレクション、角川ホラー文庫、学研もハルキホラーも全部自分で買っている。いまでも自分で買っている。とにかくこういうことをやることは必要。せめてハヤカワSFとハヤカワJA文庫、創元SF文庫くらい全部買ってください。ただ、本当のことをいえば、日本人作家を買い支えてほしい。だからハルキ文庫とデュアル文庫も全部買うこと。すでに持っている本でも再刊されたら買う。

　そして最後に、今後ＳＦブームが再びやってきたら素直に喜べ！　これに尽きます（笑）。