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SFセミナー2024企画紹介

本会企画 

新馬場新インタビュー  10:40〜11:40

出演:新馬場新 聞き手:鈴木力

 2023年、新馬場新氏の新刊が2冊上梓されました。『沈没船で眠りたい』(双葉社)はAIをテーマにしたアクチュアルな近未来SF、『十五光年より遠くない』(ガガガ文庫)は太陽フレアが発生した世界が舞台のロードノベルで、小説としての面白さもさることながら、作中で多数のSF作品への言及があることも読者の注目を集めました。今回のSFセミナーでは新馬場氏をお招きし、作品の秘密だけでなく、作家になるまでの道のりやSF体験についてもお聞きします。(文責:鈴木)

●新馬場新(しんばんば・あらた):1993年生まれ。作家。2020年『月曜日が、死んだ』で第3回文芸社文庫NEO小説大賞を受賞しデビュー。22年『サマータイム・アイスバーグ』で第16回小学館ライトノベル大賞優秀賞、23年『月面ホームレス』『タイムマシンのレシピ』で週刊少年マガジン原作大賞奨励賞をそれぞれ受賞。その他の著書に『町泥棒のエゴイズム』(文芸社文庫NEO)、『グッバイ、マスターピース』(双葉社文庫)。
●鈴木力(すずき・ちから):1971年生まれ。SFセミナースタッフ・ライター。最近の仕事に荻堂顕『不夜島』書評(SFマガジン24年4月号)など。

新人SF翻訳家ミーティング  12:40〜13:40

出演:鯨井久志 紅坂紫 白川眞 平井尚生 藤川新京 

 20年代ももう半ば、SF界の新世代、舞台に上がった新しい力は作家だけではありません。今回はデビューからまもない20代のフレッシュな翻訳家の方々をお呼びしました。
『SFが読みたい! 2024年版』(早川書房)でのベストSF2023[海外編]にて、第1位を受賞した『チク・タク(×10)』(著:ジョン・スラデック)の翻訳者である鯨井久志さんをパーソナリティに、新人翻訳家の皆様の口から翻訳業のあれこれについて語って頂きます。翻訳を始めた動機、作品のディグり方から、企画の立て方、翻訳行為のクリエイティビティまで、トークの話題は盛りだくさん。日本のSF翻訳を担う新しい才能に注目せよ!(文責:茅野)

● 鯨井久志(くじらい・ひさし)1996年生まれ。訳書にジョン・スラデック『チク・タク×10』(竹書房文庫)。海外文学・SFの同人誌『カモガワGブックス』主宰。
● 紅坂紫(こうさか・ゆかり)作家、翻訳者。主な翻訳にはジョイス・チング「まめやかな娘」(Kaguya Planet)、ナディア・アフィフィ「バーレーン地下バザール」(SFマガジン2024年6月号)などがある。大学院生。
● 白川眞(しらかわ・まこと)京都大学大学院文学研究科修了。翻訳にミカリス・マノリオス「バグダッド・スクエア」(『ギリシャSF傑作選 ノヴァ・ヘラス』竹書房文庫所収)。海外SF翻訳同人誌『BABELZINE』を刊行する「週末翻訳クラブバベルうお」主宰。
● 平井尚生(ひらい・なお)京都大学大学院文学研究科博士後期課程。翻訳にスタマティス・スタマトプロス「わたしを規定する色」(『ギリシャSF傑作選 ノヴァ・ヘラス』竹書房文庫所収)。海外SF翻訳同人誌「週末翻訳クラブバベルうお」メンバー。
● 藤川新京(ふじかわ・しんきょう)東京大学大学院工学系研究科卒。翻訳にコスタス・ハリトス「社会工学」(『ギリシャSF傑作選 ノヴァ・ヘラス』竹書房文庫所収)。海外SF翻訳同人誌「週末翻訳クラブバベルうお」メンバー。

SFが若者に読まれるには―中高生の読書とSF 13:50〜14:50

出演:飯田一史

 「最近の若い人はSF読まないんだよね」こんな言葉を言った、聞いたことはありませんか? また「若者の読書離れ」を話題にしたことはありませんか? そのときそこにはきちんとした根拠がありますか?
 こと「若者と読書」という話題になると自分の経験や思い込みだけで語りがちです。では、実際には若者(中高生)はどんな読書をしていて、SFにどの程度関心をもっているのでしょうか。
 この企画ではライターの飯田一史さんをお迎えし「若者(中高生)と読書」「中高生読者とSF」についてデータに基づいてお話していただきます。さらに「SFが若者に読まれるにはどうすればよいか」についても考えていきます(文責・新井)

●飯田一史(いいだ・いちし):1982年青森県むつ市生まれ。中央大学法学部法律学科卒。グロービス経営大学院経営研究科経営専攻修了(MBA)。小説誌、カルチャー誌、ライトノベルの編集者を経てライターとして独立。マーケティング視点と批評的観点からウェブ文化や出版産業、コンテンツビジネスなどについて取材、調査、執筆を手がける。著書に『「若者の読書離れ」というウソ』(平凡社)、『いま、子どもの本が売れる理由』(筑摩書房)、『ウェブ小説30年史』(星界社)、『ライトノベル・クロニクル 2010-2021』(Pヴァイン)など。

慶應義塾大学サイエンスフィクション研究開発・実装センターって何? 15:00〜16:00

出演 大澤博隆 聞き手 難波美和子

 慶應義塾大学がSFの研究を始めました。大学でSFといえばアメリカのクラリオン・ワークショップ、SF・ファンタジーの新人作家・作家希望者への創作教室が有名です。かのテッド・チャンも通っていました。でも今回、研究開発・実装ということは創作教室ではないようです。ここ数年SFプロトタイピングもあちこちの企業から聞かれるようになってきました。
 サイエンスフィクションを研究開発・実装するとはどういうことなのでしょうか?また文学の一形態のはずのSFを理系の先生たちが担当するってなぜ?その辺りを伺っていきます。(文責・立花)

●大澤博隆(おおさわ・ひろたか) 慶應義塾大学理工学部准教授 日本SF作家クラブ会長
● 難波美和子(なんば・みわこ) 英語文学研究者(インドとイギリス、現代インド英語文学など)、熊本県立大学准教授、ジェンダーSF研究会会員)

時間
10:00開場
10:30開演
10:40〜11:40新馬場新インタビュー
11:40〜12:40昼休み
12:40〜13:40新人SF翻訳家ミーティング
13:50〜14:50SFが若者に読まれるには―中高生の読書とSF
15:00〜16:00慶應義塾大学サイエンスフィクション研究開発・実装センターって何?
16:00終演